「基礎が大事」…その言葉に、うんざりしていませんか?
英語学習について調べると、必ず目にする言葉があります。
「基礎が一番大事」「まずは基礎を固めましょう」……。
正直、聞き飽きていませんか? 「そんなの分かってるよ」と思いながら、
画面を閉じたくなったこと、きっとあるはずです。
でも、僕はあえてもう一度、あなたに問いかけたいのです。
あなたは、“基礎”という言葉の、本当の意味を、
そしてその残酷なまでの重要性を、本当に理解していますか?
この記事は、あなたを説教するためのものではありません。
かつて僕自身も「基礎は退屈だ」と軽視し、
遠回りをしてきたからこそ、
なぜTOEICハイスコアの発信者や英語系インフルエンサーたちが、
この言葉を呪文のように繰り返すのか。 その“本当の理由”を、解き明かしたいのです。
致命的な誤解:「基礎=簡単なこと」ではない。
多くの学習者が、ここでつまずきます。
多くの人は、「基礎」という言葉を、「誰でも知っている初歩的なこと」だと誤解しています。
- be動詞?もう中学でやったよ
- 三人称単数の“s”?そんなの知ってる
- SVOC?ああ、なんかややこしいやつね
でも、それは本当の「基礎」ではありません。
僕が考える「基礎」とは、
「あなたが、無意識レベルで100%使いこなせる、
英語という言語の“OS(オペレーティングシステム)”」です。
たとえば、あなたのPCに高性能なCPU(=応用力)があっても、
OSが不安定でバグだらけなら、
いくらアプリ(=会話フレーズやスキル)を入れても機能しませんよね?
英語学習も同じです。
土台(基礎)が不安定なままでは、
いくら高度な知識を入れても、会話の現場では一切、力を発揮できません。
「基礎を固める」とは、具体的に何をすることか?
本当の意味で「基礎を固める」とは、何を指すのでしょうか?
それは、多くの成功者が必ず言及する、次の3つの柱に集約されます。
柱①:発音 ― 英語の“音質”を決める、あなたのサウンドカード
- 【未習熟】:RとLの区別ができず、自分で発音できないから聞き取れない。
- 【習熟状態】:全ての発音記号を正確に再現し、音声変化(リエゾン、リダクション)を理解している。
これにより、ネイティブの英語が「雑音」から「意味のある音」に変わるのです。
柱②:単語 ― 思考の“最小単位”、英語のコアをつかむ
- 【未習熟】:難しい単語は知っているが、「get」や「take」など基本語の深い意味が分からない。
- 【習熟状態】:基本2000語を「イメージ」で理解し、文脈やコロケーションで活用できる。
英語の語彙力とは、難解な単語を並べることではなく、基本語を深く、広く使えることなのです。
柱③:文法 ― 英語を“組み立てる”ためのプログラミング言語
- 【未習熟】:感覚と丸暗記で乗り切ろうとし、ルールの理屈が説明できない。
- 【習熟状態】:文法ルールを「なぜそうなるのか」まで含めて理解し、自分の言葉で他人に説明できる。
文法は、英文を解読し、自在に組み立てるための「ツール」です。
なぜ、多くの人が「基礎」から逃げてしまうのか?
基礎固めとは、地味で退屈で、果てしない作業です。
そこには、問題が解けた時の爽快感も、SNSで自慢できる派手さもありません。
まるで、誰にも見られずに、
膨大なソースコードを一行ずつチェックしていくような、孤独な作業です。
だから多くの人が、耐えきれなくなる。
そして、「基礎の現実」から、
「応用の幻想(=いきなり英会話など)」へと逃げ出してしまうのです。
けれども、OSがバグだらけのままでは、
どんなアプリもまともに動きません。 英語学習においても、それは絶対に同じです。
結論:あなたは、この“退屈な真実”と向き合う覚悟がありますか?
成功者たちが「基礎が大事」と繰り返す理由。
それは、彼らがこの孤独で地味な作業を、誰よりも真剣にやり切った人間だからです。
彼らは知っています。 地味な積み重ねの先にしか、英語という“自由”はないのだと。
あなたが今、三単現の“s”や、音読や、文法の解説書と向き合っているなら。
僕は、あなたに心から敬意を表します。
あなたは、正しい道を歩いています。
その一歩一歩が、最短ではなくても「最強のルート」なのです。
どうか、その歩みを止めないでください。
退屈な基礎の先に、まだ見たことのない世界が、きっと待っています。
基礎を固めたい人には、
スタディサプリ ENGLISH
そして、最後にひとつだけ加えるなら。
「基礎」とは、ただの準備運動ではありません。
それは、どんなに高い塔を建てるときにも、最も深く掘り下げられる“基盤”であり、
あなたがどんな英語の場面に立っても、自信を持って立ち向かえる“無意識の武器”です。

この基礎があるからこそ、あなたは未来に向かって、堂々と英語を使っていくことができるのです。
地味で、孤独で、果てしない。 でも、確実にあなたを裏切らない、それが「基礎」です。
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